005 十八番 [静岡・泉町]
静岡駅南口から歩いて5分。
駅南銀座のローソンから見える、腹に「串」を抱えた(笑、青い豚サンのネオンが目印。
■十八番 [豚串焼]
静岡市駿河区泉町3-11
054-285-4437
雨のせいかお客さんは一人だけ。
背が高くて痩せた目つきの鋭い大将と、腰は曲がってても上品なお母さん。
ちょっとヒマそう。
メモ用紙を渡されるので、注文の品を書いてお母さんに渡す。
メニューは串焼きと野菜焼き、飲み物類のみ。
値段は書いてない。
でも
「大 判 普通の豚肉とはわけが違う」
「すきみ あればラッキー 魚じゃないよ」
「玉ねぎ 淡路島産 甘くておいしいよ」
なんてかわいらしいキャッチコピーに気が緩む。
必ず頼むのが、トマト、玉ねぎ。
トマトは普通のトマトスライスなんだけど、
果実のようにみずみずしくて、ずっしり大きくて、甘い。
地中海産らしい、オシャレなボトルのミネラル塩をかけて食べる。
玉ねぎがほくほく、じっくり甘い。
スライスした玉ねぎを、まず石板のようなものの上で中まで火を通し
オイルにくぐらせた後さらに網焼きであぶり焼きにしている。
ここで淡路島産玉ねぎの味を知ってしまったから
スーパーでは高くても淡路島産を指名買い。
素人が焼いても、それなりにオイシイ♪
サルサのBGMにあわせて鼻歌を歌いながら
塩コショウ、山椒をリズムに乗って振り掛ける大将。
作務衣にゴールドネックレスなルックスなのに、フ、フ、フゥ~♪なノリがキュート(笑。
「大判」↓は豚肉のみのミニステーキばりの串焼き。
「小判」はネギ間だ。
山椒がたっぷり、豚肉の脂がたっぷりまわってるのに、
ふわっと軽く口の中にとろけて回る、豚の甘い肉と脂。
「すきみ」は豚のあばら肉。
脂をかなり落として焼き上げた、凝縮した味。
豚らしくなく、こりっとした歯ごたえがいい。
生ビール飲んだら、すっごく合うハズ(今日はクルマだ、ガマン…)。
日本酒は久保田(萬寿、翠寿、百寿)や黒糖酒、焼酎なら吟香露など。
ネルなら大判ひと串でも十分。肉を食べたぞって満足できる。
若い男性ならボリューム的にはとても物足りないだろうけど、
味は静岡では特筆モノ。炭火焼じゃないけど、十分イケてる。
はじめから席にセットされている折敷のような焼物の串の受皿、
野菜串を盛った大皿、徳利とお猪口。
どれも渋い茶系、備前焼のような(器に全く詳しくないのですが)焼物で統一。
そういえば大将は長年和食の板前をやっていたらしい、と聞いたことがある。
普段は同伴組やサラリーマン同士の2~3人連れが多い店。
素材のストレートな味が好きな人、おいしいものを食べ慣れた人に
こっそり教えてあげると喜ばれそうな、隠れた名店かもしれない。
<今日のお会計>
6190円・2人/大判×2本、小判×2本、手羽先、レバー、すきみ
紫蘇巻き(シソ・えのき・豚)、玉ねぎ×2本、トマト、ピーマン
ウーロン茶×2
<店を出て>
ネル:★★★★☆/肉が好き、飲みが好きな大人の男性向けの店
値段もそこそこ、30代以上のオトナ限定の店。
和系薬味ラインが大好きなネルにはジャストな味。
トマト、玉ねぎがストレートにおいしいだけでも価値がある。
A氏:★★★★☆/鼻歌まじりの大将が印象的
山椒のパンチが効いた香りが豚肉に合ってる!
もう一本食べたいと思うような、少ないけどちょうどいい量。
野菜もおいしいなぁ~。
_